イトシキヒトノカゲ

声優さんイベントのはなしとか、ラジオのはなしとか

『生だし』の感想とか

【イベントお知らせ事項】
本日は『アジルス/スーパー生絞りG』をご視聴いただきありがとうございました。
アーカイブは明日12/29(火)23:59までご覧いただけます。回線トラブル等で見れなかった方はアーカイブにてご視聴頂けますと幸いです。
#年末杉田中村

 

■タイトル

 アジルス/スーパー生絞りG
~『株式会社AGRSが始動してからいろいろあったけど、せっかくだし年末に中村悠一さんをお招きして昔のことを振り返ったりこれからの話したりしようと思う生配信』 略して生だし~

■イベント概要

 40歳となり自身の会社AGRSを立ち上げた杉田智和。過去と未来の間に想う「今まで」と「これから」とは?
 ゲストに中村悠一様をお迎えして、煌めく生絞りイベント開催!

■配信日時

 2020年12月28日(月)20:00 ~ 21:30
※公演時間は90分を予定しておりますが、多少前後する可能性がございます。

■出演(敬称略)

 杉田智和

 ゲスト:中村悠一@nakamuraFF11

■配信サイト

 「ローチケLIVESTREAM」にて無観客配信

■チケット情報

【チケット価格】

 2,000円(税込/各種手数料別)

agrs.co.jp

 

 

まえがき

 

という感じの配信イベントに参加した。開催時間は結局10分押しくらいで終わったと思う。

(先にTwitterのリンクを張ったらめちゃくちゃな配置になった。すまん)

杉田さんがいつもyoutubeのAGRSチャンネルでやっている生放送や、半生放送の延長としての、そしてAGRS一周年の総まとめイベントでもある。

公演の最後で明かされたが、配信が行われていてるはMixalive TOKYO。池袋の新しい劇場だ。状況が許せば、観客を入れての配信だったんだろうなあと思うと行ってみたかった。この会場は他にも朗読劇なども多く行われているんだけど、結局まだ行ったことがない。はやく観劇したいという欲求が止まらないよ…。

 

この一年は配信でのイベント続き。というかイベントの数自体がめちゃくちゃ少なかったと思う。イベントに行くことだけを楽しみに毎日を生きているわたしは殆ど死んでいた。でもわたしがなんでイベントにこうも通いまくっていたのかというと、好きな人を生で見たいからだ。推しと自分との間に隔てるものが、涙の膜しかないだなんていうのはなんて素敵な体験なんだろうか。

というような思いを持っている人間なので、コロナ禍以前でもライブや舞台挨拶に外れてもライブビューイングには絶対行かなかった。だって生で見ないと意味ないから。

コロナ禍でも、オンラインのイベントに金を払うくらいなら、状況が改善されて現場にいけるようになったときにその分のお金を使いたいと思って、オンライン限定の場合だけ、かつめちゃくちゃ見たいものだけに絞ってオンラインイベントに参加していた。だから、この1年で参加したイベントはめちゃくちゃ少ないし、こんなことをしているのはイベント大好き人間としては背徳行為だという後ろめたい気持ちはありつつも、自分のお金は無限ではないし…。

 

というわけで、本イベント『生だし』(以下このように呼ぶ)は厳選に厳選を重ねて選ばれたイベントのひとつだった。杉田さんのAGRSチャンネルはいつも見ているし、独立してクリエイティブな仕事をしたいというその考えに共感している。そんな御仁ともっとも親交の深い(と思われる)中村さんとのふたりイベントは見ないわけいかない。しかも結構お値段が安くて助かった。正直、この3倍でも買う。

 

イベント告知のあれこれ

 

これではこちらをご覧ください。

 

 

「社長が本気で何かやるなら、俺はそれを一緒に見てみるだけ。 」

「社長が本気で何かやるなら、俺はそれを一緒に見てみるだけ。 」

「社長が本気で何かやるなら、俺はそれを一緒に見てみるだけ。 」

 

これ見てめちゃくちゃバイブス上がった。なんかふつうにキモい(褒め言葉)。

ほかの中村氏のツイートに比べてもかなり多い、2.7万いいねがついている。

 

イベントの感想

・朗読劇

イベントのスタートは朗読劇から。

中村さんをイメージしたがんばりやの声優と妖精さんのはなし。

配役は

杉田:妖精さん

中村:声優

台本チェックをしているボールペンをズボンのポケットのあたりに当ててしまうくせがあり、そのうちにボールペンの先で擦り切れてズボンに穴が空いてしまう。それを直してくれたのが妖精さん。しかし、ピンクのハート型のあて布をされてしまったので、恥ずかしくて外には履いていけないかな?と声優が笑うと、妖精さんは女性向けゲームのイベントにでも履いていけと言い放つ。というストーリーだ。

 

正直、ツッコミどころのある落ちはついていたけど面白いかと言われたら、感想はなにを聞かされているんだ??って感じ。杉田さんが脚本を書いたのは一瞬でわかる。

 

・本編

デビュー時から出演作を振り返り、何名か親交のある共演者や監督などからのメッセージが届いていた。

 

中村:みんなが聞きたいのは最近の作品の話かもしれないけど、話として面白いのは新人の頃の業界をよくわかっていないときにやっていた仕事のこと。メチャクチャな仕事を色々させられた。

 

杉田:杉田さんのバースデーイベントや文化祭などの手作りのイベントではではパソコンに強い中村さんがいつも映像の編集をしてくれていた。

 

中村:バースデーイベントのときに映像を編集してDVDを来場者特典にしたが、全員分を自分が焼き回すことになり大変だった。このときも杉田の遺影の写真をみんなでカラオケで切ってアルバムのジャケットに入れていた。

そんな手作りのイベントをしているときが一番楽しかった気がする。

 

中村:中村さんのほうが杉田さんよりもガヤや番レギ(ひとつの番組のレギュラーでいろんな役をする若手が通る道。舞台で言うところのアンサンブルかな?)の経験が多いために(杉田さんのほうがデビュー後すぐに役名付きの仕事をしていたから)、役者としての質が違うという話が興味深かった。

 

杉田:中村さんは自分にとってのヒーローで、自分にないものをもっている人間なので、月英学園では憧れの立場の役は絶対に中村さんにやってほしかった。その他の配役は俺は口出ししないから!と言った。

 

・手紙

以前にアニゲラに中村さんが手紙を出してくれたのが嬉しかったらしく、友だちに手紙を書く機会なんてないからと杉田さんが中村さん宛の手紙を読むことに。

 

中村さんは目の前の壁を正拳突きで突破するタイプで、自分はあれこれと小賢しい手を使ってしまう。真正面から突破する力が羨ましい。でもそんな中村さんの手からは血が出ている。そして中村さんは小賢しい手を使ってしまう自分を決して蔑んだりせずに優しすぎるほどに甘やかしてしてくれる。

中村悠一は自分のヒーローです。と。

 

・最後の挨拶

中村:杉田さんがAGRSを作ろうとしているという話は去年から聞いていた。会社の理念を杉田さんから聞いたり、HPを見るとこの会社はクリエイティブな仕事をしたい人のためにあると感じた。AGRSの設立が発表された時、また自分がシグマを辞めたときもAGRSに行かないんですか?と気軽に聞いてくる人がいたがそれに対しては正直いい気はしなかった。そんなことを簡単に聞いてくる人は、AGRSがどんな会社かも知らないだろうし、俺がどんなことをしたいかだとかをなにも見てないってわかる。自分は役を演じるという仕事しかできないと思っているし、だからクリエイティブなことをしたいというAGRSにいてもお互いにメリットがない。それなら離れたところにいるほうがいい。

 

杉田:中村さんは自分にとって憧れの存在で、自分がなにか新しいものをつくるときにはいつもそばにいていてほしいと思っている。ちゃんとAGRSチャンネルにゲストに呼びたい。中村が求めているもの100%は用意できないから30%くらいは用意したいと思っている。色々と企画を考えているが、いまはロケができないのでもどかしい。

 

中村:わしゃがなにも杉田さんをゲストに呼びたい企画が出たりしているが、ロケは難しくてうまくまとまらない。ほんとうはゲストの家に行って棚にあるエロゲを漁ってみたいが密どころの騒ぎではないし。

 

まとめ

 そういえば、服装に言及してなかったけど杉田さんはドレッシーなスーツをおろしてきてたのに、中村さんはパーカーで来ててよかった。自分がホストだからしっかりしなきゃという杉田さんに対して、家に行く感覚の中村さんという構図ですよ。

 やや延長しての100分で配信とはいえ2000円でいいんですか?という満足感だった。

 杉田さんと中村さんといえば、声優界では知らない人がいないという名コンビだけど最近は本人たちがめちゃくちゃ嫌がってるゲイいじりのせいだと思うんだけど、作品のイベント以外ではお互いの話を出さないことが増えていて悲しい。特に中村さんは意識して名前を呼ばないようにしていると思う。杉田さんはガンガンに中村さんの話をしているけど。お二人の友情っていうのはわたしにとっては希望というか。40歳になっても20歳そこそこの頃に出会った人と仲良くし続けることができるというのは眩しいモデルケースだ。見えないところでも仲良くしていてほしいなあと今日も天に祈っている。わたしは現実の人物(いわゆるなまもの)のシッピングに関しては脳内で行おうとも、表には書き記さないと決めている。友情を愛情に読み替えることはしません(突然の意思表明)!!!

 今後、状況が許せばお互いのYoutubeでのコラボも見られるのかな。いまだとふたりとも中堅というか大物に片足を踏み入れているのであんまり呼ばれることもないと思うけど、どこかの大学が文化祭に二人で呼んでくれないかね。文化祭って案外来てくれるのよ。しかも文化祭ってたいていオフレコだからメチャクチャなことを聴ける可能性が高いから、なんならYoutubeより見たいという説もある。

 最初から最後まで、大切なものを白昼にさらされたような気まずい雰囲気があって全然目も合わせないし、それが良かったな。大人の熟成した友情ってこんなものだよね。杉田さんは中村さんの方を向いて話してるのに、中村さんは虚空に向かって話しているのがこの二人なんだよね。見た目に見える矢印は中村さん側に大きく向いているようだけど、実は杉田さん側にも同じくらい向いているのが良きところです。顕在的にも潜在的にもの情が両方向からトントンで見ていて気持ちいいのよ。業界内の人気などの地位や名誉といったところも似た立場でどちらかがどちらかに媚びる必要もなくて、媚びているようにも見えないし、安心して友情に集中できる空間だった。この二人の関係を友情だとか、仲良しだとかくくってしまうのは申し訳ない気もする。さっき言った読み替えが発生しそうな言葉なので。もっとフラットな言葉を当てたいと思っているが、コンビだと検索に引っかかっちゃうあれだし、知り合いは遠すぎるし、友達ってのは結構いいかもしれない。

 話の内容としては、AGRSの1周年ということもあり人生の節目を迎えたものとして杉田さんの声優人生を振り返るような思い出話が中心だった。これはAGRSチャンネルでもそうだけど、若かった頃のはないばかりしているあの頃は良かったおじさんトークとも言えるし、でもわたしはそれが杉田さんの魅力だと思っている。歳相応の身だしなみだったり、どっしりとした態度がありながらも趣味や本質的な部分は少年のときから変わっていないというのは、いいオタクおじさんとしての理想像なのかなと、杉田さんのことをかっこいいと思っている。いまにつながっていない過去はないし、これからも過去の話をしてほしい。だってわたしはその頃のことは当時知る由もなかったし今聞いたとしてもそれは新鮮なお話だから。

 はあ。余韻に浸るいいイベントだった。

 

 

杉田さん、中村さん、楽しいイベントをありがとうございました。ステイホームで現場で見ることが叶わなかったのはとても残念だけど、アーカイブも何度も見て癒やされました。